MOMEMTUM4 Wireless発売

ゼンハイザーのワイヤレスヘッドホンMOMENTUM4代目が発売です。6月頃に一度ニュースになっていたのですが、全貌が明らかになっていなかったので記事にするのを見送っていました。ここへきて急に情報解禁と同時にサンプルレビューが始まっています。発売時期は白が8月23日で黒は9月下旬とのことで、白から売り始めたというのはなんだか売れにくいものから売って行く感があります。どう進化したのか気になり予約したので(白)、追って届き次第レビューしていきます。

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概要:

ドライバ:新素材使用の42mmダイナミック型
再生周波数帯:6Hz-22kHz
HDコーデック:AptX Adaptive(48kHz)
再生時間:60時間(AACでANC使用)
充電時間:2時間、5分充電で4時間分
重さ:293 g
価格:55000円弱

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外観について

MOMENTUMというと初代からイヤーマフのような無骨な意匠もあってレトロモダンなイメージでしたが、外見は随分と素っ気なくなったというか普通です。ヘッドホンは音を聞くための道具なので見た目は気にしないあるいは生活に溶け込んで普段使いしやすくするというのはわかるのですが、一方で同シリーズはBeatsのように見た目もこだわるという姿勢もあったように思うので少し意外というか、Sonovaの一部門となったことの影響かもしれません。前作までの外観(特に2以前。3は少しモダン寄りになりました)が個性的だったと思ってはいますが、無難になったことで逆に買いやすくなる人もいると思えば、BTNCヘッドホンのスタンダードを狙って行く姿勢が伺えます。

折りたたみ機構がなくなり、SONYのWH1000XM5やSHUREのAONICシリーズのようにハウジングがスイングするだけです。これは良し悪しあって、自分としては折り畳みの方がコンパクトに鞄に入れられて良かったと思う反面、MOMENTUM3には何度かヒンジに噛まれて痛い思いをしたので、そもそもその心配がなくなったのは良かったのかなと。ついでに、ヘッドホンをしたまま外出をした際、店で首にかけていると首元の干渉が悩ましかった(特に冬場)のも解決されます。

前作でもっちりしたシープスキンだったイヤーパッドが合皮になっていますが、音がそれ込みでチューニングされていて、長く使えるなら時代柄というか、そういうものかなと思います。あと、MOMENTUM3は300グラムという重さ以上に頭頂部が痛くなっていたりしたので、その辺りヘッドバンドがファブリック調になっているのが装着感にどのように影響しているかは気になるところです。

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仕様やコーデックについて
仕様を見ていると前作から3年と期間があるのもあり、MTW3と合わせてHDコーデックに対応し、マイクの増加ANC強化など、期待されることをきっちり盛り込んできたなという印象です。特にバッテリー持ちがAACでの公称なので実際にAptXや Adaptiveを使うと何割か減るにせよ選択肢として長寿命があるのは素晴らしいと思います。

欲を言えばLDACに対応して欲しかったとか、時期的に次の標準HD規格に対してタイミングが微妙だったかなと思わないではないですが、MOMENTUM3の音を思えばそれほど心配はしていません。

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雑感:
MTW3以降全体的にSONYを強く意識しているのが伝わってきます。見た目が良くも悪くも無難になり、ビジネス向けワイヤレスのPXC-550とかありましたが、その辺と合わせてラインアップを整理して、ワイヤレスのHD400番台(旧HD4番台)の直系のフラッグシップとして見た目からも位置付ける思惑があるのかもしれません。個人的には操作が物理キーではなく側面タッチになったのは若干気になります。また、最近の円安傾向を思うと、MTW3の時もそうですが海外価格に対して割高感は否めません。多少は店側で割引等があるとはいえ。

あと、名称がMOMENTUM Wireless4ではなくMOMENTUM 4 Wirelessでもやっとします。が、確かに3までもアプリ内などではMOMENTUM3と書かれていたものの、販売時にはMOMENTUM Wirelessという名称も使っていたりでルールが決まっていなかったようなものなので今更か。


リンク:
ニュース記事
https://www.phileweb.com/news/d-av/202208/09/56116.html

公式
https://www.sennheiser-hearing.com/ja-JP/p/momentum-4-wireless/