雑記です。
3月に入りmoraqualitasの更新ができくなり、アプリ内でもエラーが出るようになり約2年間続いたサービスがいよいよ終了しました。自分の課金記録を見ると19ヶ月使用していたようで、なんだかんだ使用頻度はそれなりに高かったようです。音源が少ないとかサブスクの値段が高いとかUIがもっさいとか当初からサービス中も言われ続けて、その間AppleとAmazonがハイレゾ音源を通常価格で提供するなど、moraqualitasの優位性は一般的には薄れていました。
ですが、マニアックに聞く人にとっては音質を考えると音源の数に我慢ができれば意外と代わりになるものがないのも実際でした。自分はCD自体は追いかけているアーティストは大体買っているものの、音源の高音質リッピングをサボっていたので、昔雑にMP3にしたデータしかありません。かといって改めてハイレゾ音源を買い直すのもどうかと思っていたので高音質なサブスクには魅力を感じていました(昔データ量を気にしてリッピングしたMP3よりはどのサービスも高音質に聞こえそうですが)。
AppleとAmazonと同時に契約したりもしていた際の所感としては、moraqualitas>Apple>>>Amazonという感じで、同じハイレゾ音源でもそれぞれに差があったように思います。Appleは価格も音質も頑張っている印象で、代替としてこれでもいいかと思いますが、比べるとAmazonMusicHDは一歩二歩譲る感じで年間契約を止めました。
また、世界的にはハイレゾサブスクはTidal、Deezer、Qobuz、などいくつかあります。日本上陸も示唆されており、昨年Tidalの公式サイトが日本語化されていよいよか?となってはいるものの、moraqualitasサービス中はいずれも国内サービスインには至りませんでした。最近話題のローカルとネットワーク統合環境であるRoonがTIDALに対応しているので、ネットワーク環境での高音質オーディオの急先鋒となっています。が、当のTIDALが国内サービスを提供していないことから、使おうと思うと海外IPに偽装するVPN経由でないとなりません。また、VPNも無料のものもありますが、検索すると真っ先に出てくるTunnelBearは月の容量制限があるため、ヘビーユーザーは課金が必要になります。
まとめると出費は以下となります。
・TIDAL:米国やカナダで2000円前後(VPNの国で変わる)、国内に来たら2000円超えてくる?
・Roon:年間1万円程のサブスクまたは買い切り7万(ネットワークオーディオ環境を構築の場合)
・VPN:有料サービス使う場合月額
TIDAL単体では音質に癖があるとかいう話もあるので、アプリ単体のサブスクで高音質で聴けていたmoraqualitasは悪くない選択肢だったんじゃないかなと。その後調べてみると、e-onkyoがQubuzに身売りしてるんですね。そうなるとQubuzの方が先に国内レーベルと話をつけて入ってきそうにも思えてきます。
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RoonとAudirvana
Audirvanaはプレイヤー自体を購入するハードルはありますが、Macでは定番の高音質プレイヤーで、Windowsにも対応しています(WinはFoober2000を使うユーザーが依然多そうでしょうか)。Roonの状況を受けてだとは思いますが、2021年からAudirvana studioとして買い切り版がなくなってサブスク化しました。代わりに、TIDALなどのサブスク音源の再生にも対応しています。
2022年3月時点で日本では上記のように海外のハイレゾサービスが入ってこない状況で、日本向けに「Audirvana本」という珍妙なネーミングの買い切り版が出ています。
いままでAudirvanaに興味はあったもののそこまでするまででもないかとスルーしてきたのですが、ここへきて音質への熱が上がっているのもあり、30日間のお試しがあったので登録してみました。合わせて、ネットワークオーディオの環境も考えようとRoonも登録しました。
AppleMusicとそれらを比較すると、AppleMusicは廉価サブスクの割には音がいいとは思う反面、比較のために購入したハイレゾ音源で同じ曲、同じ音質(24bit, 96kHzのflac)を比べるとややこざっぱりした鳴り方をします。Roonは少しS/N比が高く音の広がりと奥行きがある鳴り方で、Audirvanaはアップスケーリングによるのかやや角が丸いというか、静寂感を持ちつつ情報量が多く少し厚みのある鳴り方をする印象です(個人の感想)。色々と聴いた結果、サブスクはAppleで聞き、ローカルデータはAudirvana本で聞くことにしました。因みに、RoonもAudirvanaもスマホやタブレット用にリモートアプリがあるので、同一ネットワーク内であればリモコン代わりに使えます。
Roonの音は割と好みにも合うのですが、TIDALやQubuzが正式にサービスインするまではネットワークハブやLANケーブルなどのネットワークオーディオ環境を段階的に整えていこうと思います(聞くだけならすぐにでも出来はしますが)。
改めてハイレゾ音源を購入して思いましたが、高音質が売りのmoraqualitasを潰したかったのはmoraを運営する当のSONY自身(あるいはレーベルやそのほかの圧力)だったのかなと邪推しないでもないです。それならそれで、moraやe-onkyoも巻き込んでアプリ内から購入できるようにしたり、サブスクからローカルも再生できる国内のハイレゾへの需要に対して一つで統合的に管理できるアプリの道もあったんじゃないかなと。あるいはAudirvanaなどのプレイヤーネットワークサービス再生対応のプレイヤーになるとか、音質に難ありのAmazonと提携するとかの道もあった気もしないではないです。まあ、RoonやAudirvanaの後塵を拝する形で定番になるとも思えませんが。