高音質音源の確保とツタヤDISCAS

Moraqualitasが終わり、AppleもAmazonも音質的に納得がいかないまま、TIDALやQubuzなどのハイレゾストリーミングサービスが上陸するのを待つ間、最近はちまちまハイレゾ音源をチェックして選びつつ購入しつつ過ごしていました。
かといって、今更CDもなあと思いつつ調べていると、dBPowerampというアプリでリッピングすると高音質というレビューがいろいろ出てきました。その際CDを偽レゾ化するというのも散見されましたが、存在しないデータを作ったところで画像データのピクセルを水増しするようなものでいい影響が出ないのは目に見えています。ただ、気になるのが24bit化するのは実際に効果がありそうというところでした。

そこで、まずはお試し版をダウンロードし、最近ではコレクション目的となっていた手持ちのCDをリッピングしてみました。そのまま標準設定のFlacで取り込むと、悪くないですがどこか刺々しいというか違和感が…。次に24bit 192kHzのWaveにしてみると、何か角が取れて情報量が増え、空間が広がったように感じる。ただ、データ量がとんでもないので、AudirvanaのHD診断機能で確認してみると、ビット深度は確かに24bit相当になっているようですが、周波数はデータ上では44.1kHzで十分に見えました。そこで、間をとって24bit 48kHzで取り込むことにしました。すると、聴覚上は192kHzと同様にやや角が丸くなって聞きやすさが出ます。本当は周波数を変えない方がいいのだろうとは思うのですが、一方で48kHzや96kHzが映像業界の基準で本来の録音という記事も見かけ、少しだけ余裕を持たせることと聴覚上の判断からこの数字で取り込むようにしました。実際、リッピングの手間を惜しんで音源を購入した同じアルバムで比較したりもしましたが、24 bit 96kHzのハイレゾ音源と比べてもそこまで遜色はないように思えました。微妙なニュアンスの違いは機材の差かもしれません。リッピングもアプリや機器などで影響が若干出そうなので。

ちなみにこのソフトに限らず、海外のアプリを購入する場合Amazonに売ってるからとそのまま買うよりも、公式サイトを見るとオンライン上で売っていることが多いです。現在は円安が進んでいるので微妙なところもありますが、大抵の場合少々の円安だとしてもドルで決済した方がお得です。ディスクメディアに焼いて申し訳程度の説明書をつけた程度の差でしかないこともありますし。

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久しぶりのレンタルCD

CDも十分高音質の音源だと確認できたことで、中古CD屋巡りするのもどうかなとか、昔通っていた店はまだあるんだろうかと思っていたところ、ふと思い立ちました。それなりの思い入れの音源であれば、レンタルでいいんじゃないか?と。そこで調べると、そういえばあったなというツタヤの宅配レンタルサービスが目に留まります。

正直なところ、ハイレゾストリーミング音源がサブスクで解禁され、映像や音楽を視聴し放題が当たり前になった1年前は誰がこんなサービス使うんだと思ったりもしていました。が、リッピングの手間はありますが、定額で旧作は借り放題で音質も現在日本で聴けるサービスよりも良いとなれば、俄然価値が出てきました。

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こんなはずでは…

開始して早々、送られてくるのに1日、送り返すのに1日、次を送る手配に1日、つまり1セット2枚のCDで最低3日、単純計算で10回(20枚)のやりとりが上限で、諸々の都合で4日になることも考えると、目一杯借りても月15〜20枚程度にしかなりません。これで月2000円弱のサブスクなので、1枚あたり100円前後といったところでしょうか。輸送コストのかかる商売ということを考えると良心的なのかもしれませんが、ストリーミングサービスに乗らないCD、DVDも借りれるとはいえ、音源自体はメジャーなタイトルに限られるので、結局付け焼き刃というかお茶を濁している感がしないではないです(新作借りたのですでに1ヶ月分払っていますが)。音源を買うとアルバム1枚で3000円ぐらいするのと、中古CDだと物が増えるので価値は十分あるのですが、何だかモヤモヤします。それに、マイナーなアーティストは結局ないので、いつまで続けるかは微妙なところというか、結局過去のCDを実家に取りに帰るか、改めてCDを探して放浪するか……TIDAL、Qubuzーー早くきてくれーーー

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おわりに

現在のこの状況は日本の音楽を取り巻く特有の状況に思えてなりません。昔からCDはアルバム3000円が当たり前だったので気にしていない人も多いかもしれませんが、海外アーティストの場合同じアルバムでも輸入盤は半額の1500円ぐらいで、なぜか国内に正規に入ってくると諸々上乗せされて倍の額になります。しかも、仕事した感を出すためなのか珍奇な邦題をつけたり、無駄すぎるカタカナ表記のタイトル表記がついてきます。元々英語のタイトルをカタカナにして誰が喜ぶのかというか、タイトルはそのままにしてくれと。

高音質ハイレゾサービスが入ってこないのも、リニアを全力で足引っ張っていつまで経っても進まないように足止めしてるように、日本の利権団体が法外な条件をふっかけて足止めしてしているのかと邪推してしまいます。なのでハイレゾの中でもある程度の音質という条件付きなのかはわかりませんが、AmazonやAppleといった超大企業が体力に物言わせて、国内サービスを安価に提供しているのは頭が下がる思いです。さもなくば、別の国の人になりすまして海外サービスを受けるかでしょうか。

レンタルも徐々に規模を縮小している現状では、いずれ今回挙げたサービスやそれに類似したものも消えていくかもしれません。その時は諦めて中古CDを漁って手元におきつつ、新しい邦楽またはハイレゾ音源はデータで購入しようとは思います。元々邦楽を聞く比率がそこまで高くないのは救いではあるのですが…。

また、高音質のCDとしてはSACDもありますが、専用の機材が必要なのとリッピングが一般的でなさそうなのと、普段聴くような音源がなさそう(DSDもほとんどないし)なので、ハイレゾストリーミングサービスが来るまでは普通のCDでお茶を濁し続けようと思っています。